ヘッドレスCMSの種類とは?特徴と選び方を徹底解説!

Web制作・開発
2026.01.27
LYZON編集部

近年、Webサイトの制作現場で「ヘッドレスCMS」という言葉をよく耳にするようになりました。スマホアプリやデジタルサイネージなど、多様なチャネルにコンテンツを展開したいというニーズが増えており、従来のCMSではカバーしきれないケースが増えています。

そこで注目されているのが、表示部分(=ヘッド)を切り離した「ヘッドレス」構造のCMSです。本記事では、ヘッドレスCMSの代表的な種類について、導入方法別にわかりやすく解説していきます。

目次

    ヘッドレスCMSとは?

    ヘッドレスCMSとは、コンテンツ管理と表示部分(フロントエンド)を分離したCMSです。コンテンツは管理画面上で編集し、APIを通じてフロント側(Web、アプリなど)に配信されます。

    従来のCMSが「ページ生成も表示もCMS内部で完結する」モデルだったのに対し、ヘッドレスCMSは「データ提供のみに特化」しているため、柔軟性やスピード、マルチチャネル展開に強みがあります。

    ヘッドレスCMSの主な種類と特徴

    ヘッドレスCMSには、導入のアプローチやスケール感に応じて、さまざまな種類が存在します。今回は5つの種類をご紹介します。

    種類 特徴 向いているケース
    専用型 API中心の設計、導入が容易 スピーディな立ち上げ、SaaS志向
    2 従来型拡張 既存CMSを活用可能 レガシー資産を残したい場合
    3 SSG併用 高速&セキュアな配信 ブログ・コーポレートサイトなど静的中心のサイト
    4 オープンソース型 高い自由度・低コスト 開発体制がある企業
    5 DXP型 マーケ施策と統合可能 規模の大きなWeb施策を展開する企業

    1. 専用型ヘッドレスCMS(ネイティブ型)

    初めから「ヘッドレス前提」で設計されたCMSです。APIを中心とした設計で、管理画面も洗練されていることが多く、非エンジニアでも扱いやすい点が魅力です。
    サービス提供者側がクラウドでインフラを管理してくれるケースが多く、短期間での導入やスケーラビリティにも優れています。

    代表的な例

    • microCMS(日本製で国産SaaS市場でも注目)
    • Contentful
    • Kontent.ai

    多くがサブスクリプション型の料金体系で、月額プランに応じて機能やAPI制限が変動する仕組みです。

    2. 従来型CMSのヘッドレス拡張

    WordPressやDrupalのようなモノリシック(統合型)CMSにAPI機能を加えてヘッドレス化する手法です。
    これにより、既存のCMS資産を活用しながら、ReactやVue.jsなどのモダンなフロントエンドと連携できるようになります。

    代表的な例

    • WordPress REST API / WP GraphQL
    • Drupal + JSON API
    • Movable Type(API機能を提供)

    ただし、APIのセキュリティ設定やバージョン管理など、技術的な調整が必要な場面も多く、開発体制に一定のリソースがある企業に向いています。

    3. 静的サイトジェネレーター(SSG)との組み合わせ

    コンテンツを静的なHTMLにビルドして配信するSSG(Static Site Generator)とヘッドレスCMSの組み合わせも広く採用されています。
    この方法では、ビルド時にCMSからデータを取得し、超高速かつセキュアなサイトを構築できるのが大きなメリットです。CDNとの相性も良く、トラフィックが多いメディアサイトにも適しています。

    代表的な例

    • Next.js(動的な要素にも対応可能)
    • Gatsby
    • Hugo

    このアプローチは「更新頻度はそこまで高くないが、読み込み速度と信頼性を重視したい」場合に特に効果を発揮します。

    4. オープンソース型ヘッドレスCMS

    ソースコードが公開されており、自由にカスタマイズ可能なヘッドレスCMSです。商用ライセンスの制約が少ないため、コストを抑えながら柔軟な開発ができる点が評価されています。
    自社の要件に合わせて機能追加やUI改修を行える反面、保守や運用の責任は自社で担う必要があります。

    代表的な例

    • Strapi
    • Directus
    • Netlify CMS

    ASPICの記事内でも触れられているように、こうしたオープンソース型は、エンジニアリソースが充実している企業において、独自のCMS基盤として活用されています。

    5. デジタルエクスペリエンス統合型(DXP系)

    CMSの枠を超えて、マーケティングオートメーションやパーソナライズ配信などの機能を統合したプラットフォームも登場しています。
    これらは、単なる「ヘッドレスCMS」ではなく、全体のデジタル体験をマネジメントするための基盤(=DXP:Digital Experience Platform)として位置づけられています。

    代表的な例

    • Sitecore
    • Adobe Experience Manager(AEM Headless)
    • Contentstack

    大規模なWebサイト運用やBtoCマーケティングを行う企業での導入実績が多く、コンサルティングや導入支援を伴うケースが一般的です。