LYZONでは「モジュール化プロジェクト」として、ノウハウや資料の標準化を推進しています。
目次
モジュール化プロジェクト開始の背景と目的
モジュール化プロジェクトが開始された背景は大きく2点あります。
1点目が「更なる業績拡大」、2点目が「品質向上に伴うジレンマからの脱却」です。2点目についてもう少し詳しく説明します。
LYZONはシステム開発やWebサイトの構築/運用などをサービスとして提供する企業です。その分野で今まで培ってきたノウハウやナレッジがかなりあり、リスクの見通し漏れや品質向上に繋がるタスクの見落としが競合他社と比べてもかなり少ない企業だと自負しています。そういったリスクやタスクの見落とし漏れを高い精度で予見が出来るが故に必要とする見積工数が多くなり、他社よりも見積価格が高くなってしまうことで、受注に結び付くことが出来ないケースが見られるようになりました。これを「品質向上に伴うジレンマ」と呼んでいます。
前述の「更なる業績拡大」、「品質向上に伴うジレンマからの脱却」を実現するためには、LYZON標準を体系化し作業効率や品質の向上を目指す必要があると考え、このプロジェクトが発足しました。モジュール化とは?
LYZONではモジュールとは「どのCMS開発においても基盤となる標準開発仕様であり、LYZONのノウハウが集約された仕様群」と定義しています。
また、LYZONにおけるモジュール化とは「開発工程において社内のノウハウや資料を標準化することで作業のスキップを行い、作業工数などのコストを減らすこと」を指しています。モジュール化を行うことで0→1の作業が短縮できるため、本当に考えるべき部分に時間を割けるようになります。また、考えるべきポイントが明確にもなるため更なる品質の向上が期待できます。
実際の取り組み
2023年7月から2024年1月初旬までの取り組み(主にWebディレクター主導のもの)を紹介します。
モジュール化定義書の作成
モジュールやモジュール化プロジェクトについての詳細やルールなどを記載し、プロジェクトメンバーはもちろん社員全員が確認出来るためのドキュメントを作成しました。具体的には、下記の内容を記載しています。
- モジュール化の目的、背景
- モジュールの定義
- 取り組みの詳細
- モジュール更新方法
等々…
モジュール化勉強会とテストの実施
モジュールの定義やルールを社員全員に共有し、理解・定着を目指すために社員全体への勉強会を行いました。また、勉強会後にはテストも受験していただき、モジュールの定義やルールの理解度、定着度の計測や向上を促進を図りました。
ドキュメントの新規作成・アップデート
プロジェクトメンバーで議論・検討の上、以下のドキュメントを新規作成・アップデートしました。
- ドキュメント一覧…プロジェクトにおける各フェーズやタスクを定義し、また各フェーズやタスクで使用する標準化されたドキュメントが一覧化されたファイル。
各ドキュメントはカテゴリー別に区分けされており、重要度や担当職種、標準で作成するかどうかといった情報などが記載されている。
- 成果物フロー…ドキュメント一覧に記載の各ドキュメントの使用タイミングが図式されたもの。それぞれのインプットやアウトプットなども確認が出来る。
- 画面設計書フォーマット…主要ページのワイヤーフレームや機能仕様を検討する際のノウハウ、必須項目をまとめたもの。LYZON標準を定めたうえでお客様とも会話ができる、ノウハウが形になることで未経験者でも一定のヒアリングができる。
各ドキュメントの表紙・改訂履歴・目次のアップデート…ドキュメントによって形式が異なる表紙、改訂履歴、目次を統一化。また、関数やマクロを利用し自動でタイトルや改版などが反映されるようアップデート。
おわりに
LYZONのモジュール化プロジェクトの全容やWebディレクターが主導で行ってきた取り組みについて紹介しました。
「より良い形にアップデートを日々進める」という意味では終わりのないプロジェクトではあります。しかし、会社の売上に直結するプロジェクトでもありますので、プロジェクトメンバーだけではなく社員全員で一丸となって推進できればと思います。
中野 Webディレクター
2021年10月に新卒として入社。
大阪生まれ大阪育ちのバイリンガル(英語/日本語)。
趣味はカメラと映画鑑賞。