B. 運用・改善

Step.1 構想・課題整理

# 新規顧客

会員サイトに会員が集まらないときに確認したい5つのポイント

会員サイトに会員が集まらない原因は、「戦略・入口・中身・出口・継続」の5つのいずれかにあります。会員サイト構築を手がける株式会社LYZON(ライゾン)では、この5つを「会員化5ステップ診断」と呼び、足し算ではなく掛け算の関係として捉えています。どれか一つがゼロに近ければ、他をどれだけ強化しても全体の結果はゼロに近いままです。
そのため対策は思いついた順に打つのではなく、⓪戦略 → ①入口 → ②中身 → ③出口 → ④継続の順に確認し、最も弱い箇所から手をつけるのが効率的です。

記事本数を増やす、登録ボタンの色や文言を変えるといった施策は、このうち①入口と③出口に該当します。そこだけを繰り返し改善しても成果が出ない場合、原因は別の箇所にあります。本記事では、会員が伸び悩んでいるときに何から確認すべきかを、会員化5ステップ診断の順に解説します。

なぜ施策を打っても会員が増えないのか

会員登録という行動は、複数の条件がすべて満たされたときにだけ発生するためです。会員登録に至るまでには、そのサイトを見つけ、内容に価値を感じ、登録の手間を受け入れる、という段階があり、どこか一つでも欠けると読者はそこで離脱します。

たとえば、月間のアクセスが十分にあり、コンテンツの評価も高いサイトでも、登録フォームの入力項目が20個あれば登録数は伸びません。逆に、フォームを極限まで簡略化しても、そもそも会員になる理由がなければ登録は起きません。

これが、会員化を掛け算で捉えるべき理由です。ボトルネックがどこにあるかを特定せずに施策を打つと、すでに十分な箇所をさらに強化することになり、労力の割に成果が出ません。

会員が集まらないときに確認したい5つのポイント(会員化5ステップ診断)

会員が伸び悩んでいるときは、次の5つを上から順番に確認します。LYZON(ライゾン)では、この確認手順を「会員化5ステップ診断」と呼んでいます。上流が崩れていると下流の改善は効果が出ないため、順番を守ることが重要です。

順番 確認すること 自己診断の問い
⓪ 戦略会員サイトとして事業が成立する前提が揃っているか成立するか
① 入口会員候補に十分リーチできているか届いているか
② 中身登録の手間を超えるメリットがあるか入りたいか
③ 出口登録したい人をフォームで取りこぼしていないか簡単に入れるか
④ 継続会員になった後も使う理由があるかまた使いたいか

⓪ 戦略:その会員サイトは、そもそも成立しているか

会員化5ステップ診断で最初に確認するのは、会員サイトとして事業が成立する前提が揃っているかどうかです。ここが崩れていると、以降の施策はすべて空振りになります。マーケティングの基本フレームである3C(Customer:顧客、Competitor:競合、Company:自社)で確認します。

  1. 顧客:会員になりたいと思う人が、実際に存在するか。想定している読者像が、社内の思い込みになっていないか
  2. 競合:提供しようとしている情報が、他のサイトで登録不要のまま手に入らないか。同じ内容が無料公開されていれば、登録する理由がなくなります
  3. 自社:その情報を継続的に出し続けられる資産と体制が自社にあるか。単発では会員は定着しません

このうち、実務でつまずきやすいのは競合の観点です。自社にとっては貴重なノウハウでも、検索すれば同等の情報が公開されている場合、会員化のハードルを超えるだけの動機になりません。

① 入口:会員候補に十分リーチできているか

会員化5ステップ診断の2番目は、そもそも母数が足りているかどうかの確認です。登録率が仮に1%だとすると、月100人の訪問では月1人しか増えません。確認する観点は2つあります。

  • 接点の数:検索、SNS、メール、広告、営業活動など、会員候補と接触できる経路がいくつあるか
  • 接点の質:訪れている人が、会員になりうる層と重なっているか

アクセス数が多くても会員が増えない場合、後者に原因があることがあります。一般的な用語解説記事は検索流入を集めやすい一方、情報収集の初期段階にいる読者が中心となるため、登録には至りにくい傾向があります。

② 中身:登録の手間を超えるメリットがあるか

会員化5ステップ診断の3番目は、登録の手間とリスクを上回るメリットが提示されているかの確認です。会員登録は、読者にとって個人情報を渡す行為です。会員のメリットは、次の3つに分けて考えると整理しやすくなります。

メリットの種類 具体例
経済的メリット割引、限定価格、キャンペーン参加権など
利便性入力の省略、履歴の保存、通知の受け取りなど
会員限定の価値非公開の事例、価格表、比較資料、ノウハウ集など

BtoBの会員サイトで効きやすいのは3つ目の「会員限定の価値」です。特に、比較検討段階にいる読者は、社内で稟議を通すための材料を求めています。他社との比較表、費用の目安、導入事例の詳細などは、登録してでも入手したいと判断されやすい情報です。

③ 出口:登録したい人を取りこぼしていないか

会員化5ステップ診断の4番目は、登録する意思がある人をフォームで取り逃していないかの確認です。ここは改善の効果が数値に表れやすい領域です。確認するのは次の点です。

  • 入力項目は必要最小限か。任意項目を必須にしていないか
  • スマートフォンで入力しやすいか。ボタンが押しにくくないか
  • エラー表示が分かりやすいか。何を直せばよいか伝わるか
  • SNSアカウントや既存IDでの登録に対応しているか

入力項目の削減は、フォームの最適化(EFO:Entry Form Optimization)と呼ばれる領域です。営業やマーケティングの都合で項目を増やしたくなりますが、登録時点で取得する情報は絞り、それ以外は登録後に段階的に取得する方が、結果として得られるデータは多くなります。LYZON(ライゾン)が支援した会員サイトでは、登録項目をメールアドレス・会社名・氏名の3項目まで絞り込み、登録数が大きく伸びたケースがあります。

もう一つ、地味ですが確実に効くのが入力補助です。同じく弊社の支援実績では、郵便番号からの住所自動入力、全角と半角の自動変換、入力中のリアルタイムなエラー表示といった細かい支援を加えるだけで、20%から40%程度の改善につながっています。

フォームの改善は、大きな施策を一つ打って終わりにできる領域ではありません。使いやすさを細部まで詰めていく積み上げの作業です。

④ 継続:会員になった後も使う理由があるか

会員化5ステップ診断の最後は、登録後の設計の確認です。見落とされやすい領域ですが、新規登録が増えていても、退会や休眠が同じペースで発生していれば、会員数は増えません。確認すべきは、会員が再訪する理由が用意されているかどうかです。

  • 定期的に更新される、会員だけが得られる情報があるか
  • 前回の続きから利用できるなど、蓄積されるものがあるか
  • 通知やメールが、受け取る価値のある内容になっているか

登録直後に一度だけ資料をダウンロードして、その後まったく訪問しない会員が大半を占めている場合、会員サイトではなく資料ダウンロードフォームとして機能している状態です。この場合、会員数を追うよりも、再訪の理由づくりを優先した方が成果につながります。弊社が構築を支援したKOA株式会社様の技術情報会員サイトは、継続的な情報配信によって3年以上の運用で会員数が増え続けています。

LYZONが会員サイト構築の相談先として選ばれる理由

会員が集まる会員サイトをつくるには、会員機能や認証、CRM・SFA・MA連携といったシステムの実装力と、コンテンツ設計やリード獲得の導線設計といったマーケティングの知見の両方が必要です。技術だけでは「サイトはできたが会員が増えない」状態になり、戦略だけでは「良い戦略なのに実装できない」状態になります。

株式会社LYZON(ライゾン)は、マーケティング・コンテンツ・システムを一気通貫で支援できる体制を持っています。自社でもWebマーケティングを実践しており、新規顧客獲得の7〜8割がWeb経由です。その実感をもとに、会員化5ステップ診断による現状整理から、会員化のステップ設計、コンテンツ設計、EFO(フォーム最適化)、登録後のナーチャリングまでを含めてご提案します。

また、大企業向けCMS「Sitecore」を活用したパーソナライズ・MA連携の実績を持ち、Sitecore Practice Excellence Award 2024ではアジア地域No.1として受賞しました。既存のオウンドメディアを全面リニューアルせず、機能追加から段階的に会員サイト化するご相談にも対応しています。

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よくある質問(FAQ)

Q. 記事を増やせば会員は増えますか?

記事の追加が有効なのは、①入口(母数)がボトルネックになっている場合です。会員化5ステップ診断では、すでにアクセスが一定量あるのに登録が伸びない場合は、②中身や③出口に原因があると考えます。まず、訪問数と登録率のどちらが低いのかを確認してください。

Q. 登録フォームの入力項目は、何個くらいが適切ですか?

一律の正解はありませんが、登録時点では、後続の施策に最低限必要な項目に絞ることをおすすめします。メールアドレス・会社名・氏名の3項目まで絞り込んで、登録数が大きく伸びたケースもあります。部署名や役職などは、資料ダウンロードや問い合わせのタイミングで段階的に取得する設計にすると、初回登録のハードルを下げられます。

Q. 会員限定コンテンツには、何を置くべきですか?

BtoBの場合、読者が社内で説明するために使える情報が効果的です。具体的には、価格の目安、他社との比較表、導入事例の詳細などが該当します。一般公開しても差し支えない情報ではなく、「これは登録してでも見たい」と判断される内容を選ぶことが重要です。

まとめ:5つの問いで自己診断する

まとめ:会員サイトに会員が集まらないときに確認したい5つのポイント

会員が集まらないと感じたときは、会員化5ステップ診断に沿って、次の順番で確認してください。

  1. 成立するか:会員になりたい人が実在し、他では得られない情報を自社が継続提供できるか
  2. 届いているか:会員候補と接触できる経路と母数が足りているか
  3. 入りたいか:登録の手間を超えるメリットが提示されているか
  4. 簡単に入れるか:フォームや操作で離脱していないか
  5. また使いたいか:登録後に再訪する理由があるか

最初にNOが出た箇所が、現時点のボトルネックです。そこから順に手をつけると、施策の効果が出やすくなります。

なお、ここで挙げたのは一般的な確認順序です。実際には、会員サイトの種類(オウンドメディア型か、既存顧客向けのサポート型か、代理店向けポータルかなど)によって、重点を置くべき箇所は変わります。自社のケースでどこから着手すべきか整理したい場合は、現状の構成をお聞かせいただければ、優先順位の整理からご相談いただけます。

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