ペルソナ・カスタマージャーニー
ペルソナ・カスタマージャーニーは、もう限界じゃないですか?─現代マーケティングの考え方
ペルソナやカスタマージャーニーが、うまく機能しなくなっている。そう感じたことはないでしょうか。マーケティングの現場では、今も「基本」として語られています。ペルソナ・カスタマージャーニー通りに動くユーザーもほとんどいないなんて思ったことはないでしょうか。この記事では、ペルソナやカスタマージャーニーを一度立ち止まって捉え直し、現代マーケティングに何をすべきかを、解説します。
目次
ペルソナとカスタマージャーニーは“悪”ではない
本来、ペルソナやカスタマージャーニーは、顧客を深く想像するためのフレームワークです。
アプリを作る際や、LPやブログなどを考える際に、「誰に向けて発信するサイトなのか」「このユーザーは何を考えているのか」を想像しようとする姿勢自体は、とても正しいです。
その思考がないと、正しくマーケティングは行えません。
それでも「古い」理由は“時代メディアとテクノロジーの変化”
背景には、メディアとテクノロジーの変化があります。
かつては、
- テレビ
- 新聞
- 雑誌
といったマスメディア中心の時代でした。
しかし今は、
- YouTube
- TikTok
- X
などSNSが多様化し、世代ごと、個人ごとに見るメディアが完全に違う。
さらにAIが登場し、
- 検索をしない
- ChatGPTに直接聞く
という行動も増えています。
この環境で、「代表的な1人」を置くこと自体が、現実に合わなくなっているのです。
人は、思っている以上に多様
例えば、同じ30代男性でも
- SNSからいきなり購入する人
- ナーチャリングを何度も経て買う人
- 半年以上空いて突然買う人
人は、決まった順番では動きません。
もちろん、
- SNSから来た人にはこういう傾向
- 検討直前の人にはこういう行動
といった「部分的な傾向」はあります。
しかしそれが、最初から最後まで一本につながる人は、ほとんどいません。
意味のあるセグメントが超重要
意味のあるセグメントとは、
- 年齢
- 性別
ではありません。
意味のあるセグメントとは、同じ行動を取る集合体です。
たとえば、通販会社での分析では、プリンター用紙が切れる
- まとめて購買行動が起きる
- 月に一回買う瞬間が訪れる
という明確な因果が見えました。
この場合のトリガーは
「30代男性」というペルソナではなく、「紙が切れた」という状態です。
スーパーマーケットの分析でも、「コロナビールとレモンが一緒に売れる。それぞれ近くに置いておくと売り上げが上がる」など、セグメントだけ追っていたら、取れない観点が浮かび上がります。
重要なのは、
- 相関があるか
- 因果があるか
をデータで見極め、想像すること。
ペルソナ・カスタマージャーニーに囚われすぎると、意味のあるセグメントを見逃す
ここで逆説的な話になりますが、
ペルソナがあることで、意味のあるセグメントを見逃すこともあります。
固定観念が生まれるからです。
「この人は30代男性だから、という前提が、データを見る目を曇らせる。
データ活用を本気でやるなら、むしろ一度、その前提を外す必要があります。
まとめ
ペルソナやカスタマージャーニーは、お客さんのことを考えるための良いフレームワークです。
ただ、そのまま使って「この人はこう動くはず」と決めてしまうと、現代のユーザー行動には合わなくなってきました。
現代の人たちは、見るメディアも、買い方も、決めるタイミングもバラバラです。
だからこれからは、
「30代男性だから」ではなく、
「今、何に迷っているか」「どんな行動をしているか」という意味のあるセグメントをデータから見つける。
それが、これからのマーケティングです。