デザインシステムとは?LYZONが自社初のデザインシステムを公開

クリエイティブ
2025.07.16
Lyzon編集部

「このボタン、前のプロジェクトとちょっと違う…」
「開発で実装されたUIと、デザインとで微妙に違う…」

そんな声、Webやアプリ制作の現場で聞いたことはありませんか?

プロジェクトごとにバラバラだったUIデザインやルールを統一し、チーム全体で一貫したプロダクト開発を実現するための仕組みが「デザインシステム」です。

この記事では、「デザインシステムって何?」「どんなメリットがあるの?」という基本から、株式会社LYZON(以下LYZON)がFigma上で一般公開したデザインシステム「LYZONデザインシステム v1.0.0」の紹介まで、分かりやすく解説します。

目次

    デザインシステムとは?

    UI設計を支える“設計図+共通言語”

    デザインシステムとは、WebサイトやアプリのUIを設計・実装するうえでのルールと部品のセットです。
    ボタンや入力フォーム、配色、タイポグラフィ、余白の使い方などを一貫したルールにまとめ、誰がデザインしても同じ品質になるようにするための仕組みです。

    例えば、以下のようなものが含まれます。

    • カラーガイドライン(ブランドカラーやアクセントカラー)
    • タイポグラフィ(フォント、サイズ、行間など)
    • UIコンポーネント(ボタン、モーダル、ナビゲーションなど)
    • コードとの接続仕様(クラス名、命名ルールなど)

    デザインシステムのメリット

    デザインシステムを導入することで、制作現場だけでなく、最終的なユーザー体験にも多くのプラス効果が期待できます。ここでは、主な3つのメリットをご紹介します。

    メリット1:チーム間の認識ずれを解消できる

    デザインシステムがあることで、デザイナー・エンジニア・ディレクターなど異なる職種のメンバー間で、「どのUIを使うか」の認識が統一されます。

    メリット2:開発効率がアップする

    一度定義されたUIコンポーネントは、何度でも使い回せるので、ゼロからUIを作る手間が省けます。コードの再利用性も高まり、開発スピードも向上します。

    メリット3:ユーザー体験が安定する

    色やレイアウトが統一されることで、ユーザーにとって分かりやすく・使いやすいUIを維持できます。

    デザインシステムの活用方法

    デザインシステムは、ただ作成するだけでなく、実際に活用してこそ価値を発揮します。現場での具体的な活用方法は、以下のようなものがあります。

    Figmaなどのデザインツールで共有する

    デザインシステムはFigmaなどのデザインツール上でライブラリ化され、社内外のチームメンバーとリアルタイムに共有できます。

    コーディングルールと連携させる

    デザインだけでなく、開発側のCSSやコンポーネント設計ともリンクさせることで、実装時のズレを最小限に抑えられます。

    LYZONが公開した「LYZONデザインシステム v1.0.0」とは?

    デザインと開発の垣根をなくすFigmaベースのデザインシステム

    LYZONでは、これまでのWeb制作やシステム開発で培った知見を活かし、自社初のデザインシステム「LYZONデザインシステム v1.0.0」を構築し、Webサイトをフルリニューアルしました。その後、社会との情報共有のため社外でも誰もが閲覧できるようにFigma上で公開しました。

    本デザインシステムは、以下の3つの特徴を備えています。

    1. FigmaベースのUIコンポーネントライブラリ
      • ボタン、フォーム、ナビゲーションなどよく使われるUIパーツを体系的に整理
      • コンポーネントごとに複数の表示状態を定義
      • 再利用と拡張が可能な柔軟コンポーネントとして作成
    2. デザイン原則とトーン&マナーの明文化
      • カラー、タイポグラフィ、アイコンなどのガイドラインを一貫して提供
      • デザイナー間の意思疎通を加速し、認識を揃えることでレビュー回数の削減を実現
    3. 開発との接続を意識した仕様設計
      • CSSクラスやフレームワーク実装を想定したコンポーネント設計がなされており、開発現場での展開もスムーズ

    なぜ今、デザインシステムを公開したのか?

    背景 - プロジェクトごとの“属人化”をなくしたい

    近年、クライアントワークや複数チームでの開発が増える中、デザインや実装ルールの属人化がボトルネックになる場面が増えました。

    「LYZONデザイン v1.0.0」は、そうした課題に対応すべく、”誰でも使える形での共有資産化”を実現する取り組みとして開発されました。

    今後の展望 - より開発者フレンドリーに

    Lyzonでは今後、以下のような拡張を予定しています。

    • デザイントークン化と開発ツールへの統合
    • StorybookなどのUIドキュメントツールとの連携
    • アクセシビリティ指針の整備
    • 多言語・多ブランド対応の展開

    社内利用にとどまらず、クライアントとの共創にも活用できるよう、より柔軟なアップデートを続けていきます。

    まとめ

    デザインシステムは「大企業だけのもの」ではありません。
    小規模なプロジェクトでも、UIの一貫性と再利用性を確保するための土台として機能します。

    LYZONでは、今後も「LYZONデザインシステム v1.0.0」を進化させながら、より良いユーザー体験の実現と、開発現場の生産性向上に貢献していきます。