デザインシステムとは?LYZONが自社初のデザインシステムを公開
「このボタン、前のプロジェクトとちょっと違う…」
「開発で実装されたUIと、デザインとで微妙に違う…」
そんな声、Webやアプリ制作の現場で聞いたことはありませんか?
プロジェクトごとにバラバラだったUIデザインやルールを統一し、チーム全体で一貫したプロダクト開発を実現するための仕組みが「デザインシステム」です。
この記事では、「デザインシステムって何?」「どんなメリットがあるの?」という基本から、株式会社LYZON(以下LYZON)がFigma上で一般公開したデザインシステム「LYZONデザインシステム v1.0.0」の紹介まで、分かりやすく解説します。
目次
デザインシステムとは?
UI設計を支える“設計図+共通言語”
デザインシステムとは、WebサイトやアプリのUIを設計・実装するうえでのルールと部品のセットです。
ボタンや入力フォーム、配色、タイポグラフィ、余白の使い方などを一貫したルールにまとめ、誰がデザインしても同じ品質になるようにするための仕組みです。
例えば、以下のようなものが含まれます。
- カラーガイドライン(ブランドカラーやアクセントカラー)
- タイポグラフィ(フォント、サイズ、行間など)
- UIコンポーネント(ボタン、モーダル、ナビゲーションなど)
- コードとの接続仕様(クラス名、命名ルールなど)
デザインシステムのメリット
デザインシステムを導入することで、制作現場だけでなく、最終的なユーザー体験にも多くのプラス効果が期待できます。ここでは、主な3つのメリットをご紹介します。
メリット1:チーム間の認識ずれを解消できる
デザインシステムがあることで、デザイナー・エンジニア・ディレクターなど異なる職種のメンバー間で、「どのUIを使うか」の認識が統一されます。
メリット2:開発効率がアップする
一度定義されたUIコンポーネントは、何度でも使い回せるので、ゼロからUIを作る手間が省けます。コードの再利用性も高まり、開発スピードも向上します。
メリット3:ユーザー体験が安定する
色やレイアウトが統一されることで、ユーザーにとって分かりやすく・使いやすいUIを維持できます。
デザインシステムの活用方法
デザインシステムは、ただ作成するだけでなく、実際に活用してこそ価値を発揮します。現場での具体的な活用方法は、以下のようなものがあります。
Figmaなどのデザインツールで共有する
デザインシステムはFigmaなどのデザインツール上でライブラリ化され、社内外のチームメンバーとリアルタイムに共有できます。
コーディングルールと連携させる
デザインだけでなく、開発側のCSSやコンポーネント設計ともリンクさせることで、実装時のズレを最小限に抑えられます。
LYZONが公開した「LYZONデザインシステム v1.0.0」とは?
デザインと開発の垣根をなくすFigmaベースのデザインシステム
LYZONでは、これまでのWeb制作やシステム開発で培った知見を活かし、自社初のデザインシステム「LYZONデザインシステム v1.0.0」を構築し、Webサイトをフルリニューアルしました。その後、社会との情報共有のため社外でも誰もが閲覧できるようにFigma上で公開しました。
本デザインシステムは、以下の3つの特徴を備えています。
- FigmaベースのUIコンポーネントライブラリ
- ボタン、フォーム、ナビゲーションなどよく使われるUIパーツを体系的に整理
- コンポーネントごとに複数の表示状態を定義
- 再利用と拡張が可能な柔軟コンポーネントとして作成
- デザイン原則とトーン&マナーの明文化
- カラー、タイポグラフィ、アイコンなどのガイドラインを一貫して提供
- デザイナー間の意思疎通を加速し、認識を揃えることでレビュー回数の削減を実現
- 開発との接続を意識した仕様設計
- CSSクラスやフレームワーク実装を想定したコンポーネント設計がなされており、開発現場での展開もスムーズ
なぜ今、デザインシステムを公開したのか?
背景 - プロジェクトごとの“属人化”をなくしたい
近年、クライアントワークや複数チームでの開発が増える中、デザインや実装ルールの属人化がボトルネックになる場面が増えました。
「LYZONデザイン v1.0.0」は、そうした課題に対応すべく、”誰でも使える形での共有資産化”を実現する取り組みとして開発されました。
今後の展望 - より開発者フレンドリーに
Lyzonでは今後、以下のような拡張を予定しています。
- デザイントークン化と開発ツールへの統合
- StorybookなどのUIドキュメントツールとの連携
- アクセシビリティ指針の整備
- 多言語・多ブランド対応の展開
社内利用にとどまらず、クライアントとの共創にも活用できるよう、より柔軟なアップデートを続けていきます。
まとめ
デザインシステムは「大企業だけのもの」ではありません。
小規模なプロジェクトでも、UIの一貫性と再利用性を確保するための土台として機能します。
LYZONでは、今後も「LYZONデザインシステム v1.0.0」を進化させながら、より良いユーザー体験の実現と、開発現場の生産性向上に貢献していきます。
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