ユーザー体験で差がつく!2025年Webデザイン5大トレンドと注目サイト事例

クリエイティブ
2025.07.14
K.M
デザイナー

こんにちは、キムチームのK.Mです!

スマートフォンの普及や多様化するユーザーの価値観の変化により、Webデザインも転換期を迎えています。

今回は2025年のWebデザインのトレンドをご紹介いたします。
見た目の美しさ」だけでなく、「ブランドの世界観の伝え方」やユーザーにとっての「体験のしやすさ」が求められるこれからの時代。
その中で押さえておきたいデザインの方向性を、具体例とともに解説していきます。

目次

    1.アクセシブルデザイン&インクルーシブデザイン

    はじめに、混同しやすい「アクセシブルデザイン」と「インクルーシブデザイン」の違いは以下の通りです。

    • アクセシブルデザイン
      :主に障害者や高齢者など支援が必要な人を対象とし、Webサイトのアクセスや操作を可能にする技術的配慮を指す。
      (例:スクリーンリーダーやキーボード操作への対応、コントラストの調整、など)
    • インクルーシブデザイン
      :年齢、性別、文化、能力、背景などの多様性を初めから前提とし、誰もが利用しやすいように設計する考え方。
      (例:多様な文化や習慣に配慮したUI、多言語対応、性別を問わないフォームの表現など)
    トップページ | 岡山市

    Screenshot byトップページ | 岡山市

    こちらは 岡山県岡山市の公式サイト です。
    行政サービスを提供するWebサイトでは、アクセシビリティに配慮した設計が施されていることが多い傾向にあります。

    岡山市の公式サイトにおいても、文字サイズの変更機能音声の読み上げ機能14カ国の言語対応がされています。
    また、デザイン面では本文の文字サイズが大きめに設定し、アイコンを用いて視覚的にも情報を伝えるなど、誰もが利用しやすいよう工夫されています。

    2.モバイル特化型デザイン

    近年、PC向けのデザインにおいても、スマートフォンのレイアウトを意識したサイトが増えてきています。

    特にスマホを日常的に使う若い世代がターゲットの場合、スマホ向けレイアウトをそのままPCにも適用することで制作コストや作業時間の削減につながるという利点があります。
    このようなデザインは、商品やサービス紹介の特設サイトによく見られます。

    ほろよい meets 3COINS - 3COINS | PAL CLOSET(パルクローゼット) - パルグループ公式ファッション通販サイト

    Screenshot byほろよい meets 3COINS - 3COINS | PAL CLOSET(パルクローゼット) - パルグループ公式ファッション通販サイト

    こちらは雑貨店「3COINS」と「ほろよい」のコラボレーションによる、 3COINS30周年記念の特設ページ です。
    ページ全体では左右の余白を活用してイラストが配置されており、 特に左側のイラストやメインコンテンツ内の泡のイラストが上方向に動く演出など、ユーザーを飽きさせない工夫が施されています。

    3.ホワイトスペース&ミニマルデザイン

    ホワイトスペースとは、意図的に空白を多く取り入れるデザイン手法のことです。
    ビジュアルを大きく見せることで、落ち着いた印象を与え、洗練された雰囲気を演出することを目的としています。

    また、必要最小限の要素だけを配置するミニマルデザインにすることで、ユーザーの視線を重要なコンテンツに自然と誘導します。

    砥希 TOKI

    Screenshot by砥希 TOKI

    こちらは富士山の天然水を使用した「 砥希 」というブランドサイトです。
    動画や写真を大胆に配置することで、清らかさや高品質なブランドイメージが強調され、サイト全体に洗練された印象を与えています。

    4.ニューナチュラリズム

    ニューナチュラリズムとは、自然の形や質感、色彩など、有機的なイメージを取り入れたデザイン手法です。

    ちなみに、毎年トレンドカラーを発表しているPANTONE(パントン)社が選んだ2025年のカラーは「モカ・ムース」でした。
    チョコレートムースのように優しく温かみのある色合いで、穏やかでリラックスできる雰囲気を感じさせます。

    PANTONE COLOR OF THE YEAR 2025 WEB CAPSULE

    Screenshot byPANTONE COLOR OF THE YEAR 2025 WEB CAPSULE

    こちらはWeb制作プラットフォームの 「WIX STUDIO」とPANTONEのコラボ特設サイト です。
    「モカ・ムース」カラーを基調とし、有機的なモチーフと統一感のあるデザインで、ブランドイメージとトレンドをうまく融合させています。

    5.レトロ&エディトリアル風デザイン

    現代のデジタル環境の中で差別化を図るために、懐かしさを感じさせるレトロ風デザインや、雑誌のようなエディトリアルデザインを取り入れたWebサイトも多く見られるようになっています。

    • レトロ風デザイン
      :主に1950~1990年代に流行したデザインを現代風にアレンジして取り入れる表現技法。
      懐かしさや温かみを感じさせる一方で、現代のトレンドや技術とも融合させ、ノスタルジックかつ新鮮な印象を与えることができる。
    • エディトリアル風デザイン
      :雑誌や新聞、書籍などのデザインをWebやグラフィックに応用した表現スタイル。情報が多くても整理されており視認性と可読性の高いデザインになっている。
    佐賀市のあたりまえ観光

    Screenshot by佐賀市のあたりまえ観光

    こちらは 佐賀県佐賀市の観光サイト です。佐賀市の観光スポットや食文化などが紹介されています。
    投稿風に並べられたコンテンツが特徴的で、可愛らしいくすみカラーが使われています。
    また、切り取ったような画像のコラージュや、テキストの背後に引かれた白帯など雑誌の紙面のような賑やさや楽しさが感じられます。

    参考サイト一覧

    今回の記事の作成にあたり、参考にさせていただいたサイトです。

    今回は、2025年版 Webデザインのトレンドをご紹介しました。
    個人的な印象としては、若者向けのレトロ風デザインやスマホ特化のレイアウトのサイトが増えてきたように感じます。
    スマホの普及率が非常に高くなった現代において、若年層のユーザーを取り込むために、Webサイトのあり方そのものが大きく変わりつつあるのかもしれません。

    以上、Webデザインのトレンドのご紹介でした。
    今後のサイト制作やデザインの参考になれば幸いです!