Webディレクターの三澤です。
他のメンバーが書いてるブログを見ると最初に名乗っているみたいなので、真似てみました。

このブログは社員持ち回りで書いていて、今回私の担当だったわけですが、締め切りを過ぎてしまったら若手メンバーから矢のような催促が…。
そんな中、ちょうどとあるツイートがバズっているのを見かけましたので、今回はそれを見て思ったところを書いてみたいと思います。

目次

    今回気になったツイート

    今回のテーマにしたいツイートはこちらです。

    内容としては、とあるコーヒー屋さんが「地域に根ざしたお店としてやっていきたかったが、行列が出来ることで地域に迷惑をかけてしまっているので閉店する」 というもので、そこまでのこだわりとプライドを持って仕事に取組む姿勢というのは見習わないとな、と私も思いました。

    というのと同時に、私個人としても弊社としても「お前らがちゃんと仕事してないから、こんな素晴らしいお店が閉店になったんだぞ」と言われているような、そんな申し訳ない気持ちにもなってしまった、というのが今回の記事のテーマです。

    ネットとリアルの融合

    少し前から「ネットとリアルの融合」の重要性が言われるようになっていますが、今回のコーヒー屋さんに起きた問題については、まさにWebサービスで解決できるのではないかと思うわけです。
    そう、「リアル」での行列が周辺店舗の迷惑になるのであれば、その行列を「ネット上」に持って行ってしまえば良いのです。

    たとえば、このようなWebサービスを導入してみるのはどうでしょうか。

    1. 「常連さん」としてお店側に認められるまでのお客様は、完全予約制にする(予約の管理で店長さんの手を煩わせるわけにはいかないので、可能な限りシステム側で空席状況を管理する)
    2. お店から「常連さん」に認定されると、会員制サービスに入れるようになり、以降は好きな時に利用できるようになる
    3. 会員サイトではリアルタイムに店舗の混雑状況を確認できるようにして、常連さんだけで席が埋まらないようにする(常連さん側は常連さん側で、お店側に対しての配慮ができるようにする)

    あまり深く考えずに書き殴っていますので、現実的に難しかったり、お店側のこだわり・ポリシーに反しているようなアイデアもあるのかもしれませんが、問題になっていた「行列ができて地域に迷惑をかけてしまう」「いつも入れない」ということについてはある程度解決できるのではないでしょうか。
    とくに3.の「常連さん側が、お店側に対して配慮をする」という仕組みを作り出さないと、なかなか今回のような問題は解決できないのではないかなと思いました。作りたいのは「チェーン店的な効率の良い店舗」ではなく、「人と人が触れ合うコミュニティとしてのお店」だと思いますので。

    Webサービスの適正価格

    一方で、街のコーヒー屋さんが「店の前に出来る行列をネット上に持っていく」ということのために、果たしてどのくらいの予算を投入できるだろうか、という疑問もあります。
    ビジネス規模に応じて、Webサービス開発・運用に使える予算というのは限られてくるもので、ゼロベースで上記のようなWebサービスを構築しようと思うと、それなりの金額のお見積もりにならざるを得ないことでしょう。

    と、ここまで書き殴りつつふと考えたのが、「あれ、もしかして、既にそういうWebサービスあるのでは?」ということです。
    必要なのは「予約管理システム」「会員管理システム」「入店情報管理システム」あたりでしょうか。少し検索してみて、このWebサービスなどを少しカスタマイズすれば行けそうな気がしてきました。

    こちらはフィットネスクラブのような会員制の店舗をターゲットにしたWebサービスのようですが、「常連さんに気持ちよく利用してもらいたいコーヒー屋さん」でも応用できるのではないか?と思います。
    こちらのWebサービスであれば月額4万円程度で利用することが出来そうですが、コーヒー屋さんというビジネスを維持する上でその金額を高いと捉えるか安いと捉えるかは、考え方次第といったところでしょうか。

    マーケティングは誰のためにあるのか

    と、ここまで勢いに任せて書きつつ再びふと考えたのが、「こういうことを思いつくのは、自分がWebやらマーケティングやらという業界にいるから、かもなぁ」ということです。
    これは想像になってしまいますが、冒頭に載せたツイートに書いてあったような状況であれば、店長さんは「目の前のお客様を満足させるために精一杯」になっていて、こういう視点での検討をするだけの気持ちの余裕すら無い状態だったのではないか?と。

    たとえば上記の例で挙げた「常連さん」の仕組みなどは、少し前に流行った(別に今も廃れたわけでもないですが)「アンバサダーマーケティング」の考え方に近く、マーケティングに関わっている人からしたら新しいアイデアというわけでもありません。
    ただ、そういう業界に縁の無い人からすると、あまり出てこない発想なのかも…という。

    また、コスト面の話でも、たとえばIT導入補助金のような制度を活用していただくことも可能かと思うのですが、これまた「そもそもそういった制度があることを知らない」「手続きが難しい/手続きをしている時間が作れない」などの理由で、利用されずにいるのかもしれません。

    本当にそれを必要としている人の元に、必要な情報が届いていない。あるいは、その情報の必要性を認識させられていない。
    そして今日もマーケティング業界の人々は「意識高い系のコトバ」を弄びつつ空中戦を繰り広げる…みたいなことが起きているのかもしれないなぁ、と。

    まとめ

    以上、ここまで思ったことを勢いに任せて書き殴ってきてしまいましたが。
    とくに最近は、新型コロナウィルスの感染防止のためリアルでの活動に制限がかかるため、半強制的に活動の場をネット上に持って行かざるを得ない職種もあると思います。
    より「ネットとリアルの融合」の重要性が高まりつつあるわけですが、本当に必要としている人にそれらの情報や知見が届いていないではないか?ということについて、Webサービス構築/Webマーケティングを生業としている弊社としては常々気にしておく必要があるのだろうと改めて考えさせられました。

    Webサービスを使うことで解決できる問題は、弊社のようなWeb屋さんに是非ご相談いただければと思います。それで、今よりちょっとだけでも、世界がより良く変わってくれたら良いのですが。
    (ここでつい「Win-Win」とか意識高い系の言葉を使いそうになってしまいましたが、「そういうとこだぞ」というお叱りを受けそうなので控えておきます)

    三澤

    三澤 Webディレクター

    キャリアの最初はエンジニアとしてスタートしたため、複雑なシステム連携があるサイトのディレクションが得意。2018年入社。
    週末は某サッカークラブの狂信的サポーターとして全国各地のスタジアムに出没している。