CMS
- Sitecore
KEYWORD
- コーポレートサイト制作
- グループサイト構築
SOLUTION
プロジェクト概要
日々の更新量やアクセス数が多いサイトのためセキュリティやパフォーマンスの要求レベルも高く、LYZONの高い技術レベルが発揮されました。
また、移行期間中に新規コンテンツが追加されるため、それをカバーするための体制や仕組みを実現するための難易度の高いプロジェクトでした。
■プロジェクト基本情報
プロジェクト規模:約52,000ページプロジェクトパートナー:SBテクノロジー株式会社
役割:CMS設計、実装、移行、インフラ設計・実装支援、テスト
プロジェクト期間:2020年10月~2022年3月
Sitecore:Experience Manager(XM)
インフラ:Microsoft Azure PaaS
プロジェクトの目的
プロジェクトのポイント
ポイント1:多種多様な機能の実現
旧CMSの利用期間が長かったため、10年の間に多くのカスタム機能が実装されていました。 そのため、課題として旧CMSと同等レベル以上の機能と、運用性を確保することが求められていました。 そこで、LYZONではお客様へのヒアリングだけでなく、実際に旧CMSを触って動作や運用性の確認を行い、詳細仕様を把握しました。
Sitecore標準の機能やLYZONのアセットで旧CMSと同等以上の機能が実現できるものは、機能の置き換えやアセットを拡張することで実現させることができました。
また、新たに機能開発が必要なものは、sitecore上のカスタマイズで機能実装を行いました。
実装においてはお客様の最新のセキュリティ要件を満たす必要があり、外部連携が必要な機能などはインフラも含めた実装面での見直した上で、設計・実装を行いました。
複雑な機能や多機能なものもあり、仕様を把握するのにかなりの時間を要しました。
しかし、旧CMSの機能を実機でしっかりと確認することにより、ご要望に沿う旧CMSと同等以上の機能を実現できたと思います。
また、リリース後も大きな問題や、仕様の抜け漏れの指摘もなくご利用いただいています。
例えば、時間を指定する動的公開が可能になった公開機能などについては、運用性が上がったとお客様から声をいただきました。
ポイント2:コンテンツ量の壁
およそ5万ページという全体ボリュームの大きさと、それに付随する大量のアセットの移行を、日々のコンテンツ更新を止めずに完了することが課題でした。
そこで、移行用環境の構築、コンテンツ移行自動化ツールの開発、Sitecoreのアセット自動取り込み機能の活用などの工夫を行い、大規模移行を行いました。
しかし、実際に移行を開始すると、想定していなかった問題がいくつも発生しました。
問題解決のため、コンテンツ移行自動化ツールの度重なる修正や、ツールでの取り込み後に追加修正を実施するツールの開発などを行い、可能な限りの自動化を実現しました。
それでもなお、手作業で修正が必要な部分なども残りましたが、お客様の協力もあり移行を完遂することができました。 コンテンツについてもその後の大きな修正要望などもなく、規模感と多様性・複雑性で苦戦はしたものの、結果としてお客様にご満足いただけたと思います。
ポイント3:CMS性能の最適化
お客様の運用時、管理画面で作業を行う方が多いため、CMSの基本性能の高さが必要とされる案件でもありました。 さらに、CMS上で動く機能も多いため、待ち時間の少ない、運用効率の高いCMSの実現が求められていました。
そこで、各種管理機能の実装後にパフォーマンステストを実施し、パフォーマンス要件に満たないものは処理の見直し・効率化を実施しました。
管理機能面も多数のカスタムを実施しており、特に特定の動作をトリガーとして複数の機能が動く部分のパフォーマンス調整に苦労しました。
中でも数百件の記事を公開する際のパフォーマンス向上が一番の難関でしたが、一部の同期処理を非同期処理に変える、並列処理に変更するなど、大きな修正にも躊躇なく踏み込みました。
これらの修正により、お客様のご要望を満たす運用パフォーマンスを実現することができました。 これにより、実装当初からおよそ40%の実行時間の削減に成功しています。
井上 Webディレクター
2018年入社。2019年よりチーフ。
大手IT企業でのハードウェアの企画、塾講師 etc.を経て現職という異色の経歴を持つ。
趣味はテニス・スノボ等。でも休日はだいたい家にいる、インドア兼アウトドア。